紙だけで作ろう!桜並木のジオラマ

寒くなったり暖かくなったり。でも着実に季節は進んでおり、すでに桜が開花しつつあります。

桜並木と鉄道は最高の取り合わせの一つ

これはどの路線もそうなんですが、満開の桜並木と鉄道の取り合わせは最高の被写体の一つです。まさに梅にウグイス。納豆にネギ。目玉焼きにソース(※反論は聞きません)。

鉄道のプロが選ぶ! 桜の名勝路線5選
人気旅雑誌『旅と鉄道』の編集長・真柄智充さんに、日本各地の桜の名勝路線を選んでもらいました。 この時期しか見ることのできない桜と電車のコラボレーションをぜひお楽しみください。

この取り合わせの良さはジオラマでも大人気のシチュエーションで、いろんな人が、様々な工夫で桜の木を再現されておられます。もちろん市販のジオラマ用グッズも大人気です。

vayashis11も桜のジオラマを作るよ! …紙”だけ”で

実は樹木のような自然物というのは、ペーパークラフトとはすこぶる相性が悪いのが実情です。 デフォルメすると人工物になってしまいますから。
かといって出来るだけリアルに、枝を作って花を1個ずつ貼っていくような展開図にしてしまうと誰も作れないシロモノになってしまいます…。
というわけである程度の妥協をしつつ組み立てられる範囲で、そして当サイトのペーパークラフトというポリシーに則って紙だけで桜並木を作ってみました。


ちなみに完成したのがこれ。紙”だけ”ですが意外といい感じに仕上がったと思いませんか?紙らしい柔らかさと言いますか。

もちろん組み立てられるようにデフォルメしました

あくまで完成させるのが目的のVayashis11のペーパークラフトですので、できるだけデフォルメした樹木を作っていきます。

模式図で言えばこんな感じ。
幹の部分に桜の枝の部分を貼り付けて半立体化するというような。
ただこれは両面から眺めることを想定した場合のもの。片側だけしか見えない(裏を見ない)という場合にはもっと簡略化することが可能です。

では恒例の展開図の製作から

1,桜の花を描く

作り方は非常に簡単でして、まず桜を書きます。どうせ小さく印刷されるのでフリーハンドでもOK。

私は基本に忠実に花びらを描く→72度ずつ回転させるという手法で作っています。

2,コピーペーストしまくる

基本に忠実に作っといてなんですが、今度は基本を無視して力技というか花びらをコピー&ペーストしまくって桜の木を描いていきます。

途中、色彩や色の濃淡を少し変えてあげると奥行きが出ていい感じになります。
ついでに枝も描いておきましょう。
あと背景が白だと目立つので適当な色で背景色をつけておきます。
この背景色の部分がカット線の目安にもなります。

これをA4用紙にいっぱい作ります(コピーペーストして複製します)。
これで桜の木の部分は完成。

土台部分のカーブレールを描く

あと今回も新しい試みとしてカーブ路線を作ることにしました。
桜並木のような情景では直線レールよりもカーブレールの方が奥行き感が出ますからね。

1,”レール”ブラシを作る

Illustratorには指定した画像やオブジェクトを自動的に敷き詰めてくれるパターンブラシという便利機能があります。イメージとしてはコロコロスタンプみたいな感じです。

特にこの機能は線路のように一定の模様が繰り返されるオブジェクトを描くには非常に便利です。

ですのでまずはこのブラシを作成するところから作業していきます。
上の画像は今まで作っていた線路の部分。

これを1パターン分、つまり枕木1個分に切り分けます。
あとこのままではブラシ登録できませんので、ラスタライズしてからパターンブラシへ登録します。ブラシ設定は特に変えなくてもOK。

早速描いた例。フリーハンドの曲線ですが、ある程度うまく追従してくれているのがわかりますでしょうか。
さすがに折れ曲がるような部分は無理がありますけれども、緩やかな曲線でしたらこのまま使えそうです。

2,曲線レールを”描く”


A4用紙を全部使うくらいの曲線レールを描くことにします。
円ツールで大きな”円”を描いたらハサミツールで必要な部分だけ切り出します。こうすることで綺麗なカーブが描けるんですね。

ブラシ適応。
なんだか鉄道模型でレイアウトパネルにレールを置いたような雰囲気になってきました。

3,レールを装飾する

ここはもう鉄道模型と同じなんですが、レールが浮いていますので草などを描いて自然な感じに埋もれさせていきます。

あと樹木を置くという想定ですので、片側を少し影にします。適当に黒っぽい色で半分を覆ってから……

透明度を下げると片側が日陰っぽくなりました。
これでひとまず土台は完成。

印刷して組み立て

それではそれぞれを印刷して組み立てていきます。詳細はYoutube動画をご覧ください。


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桜の木については特に明確な組み立て方法はありません。茶色いパーツを幹にして花の部分を貼っていきます。また切り取りについてはフリーハンドでザックリと切っていくことで自然らしさが出てきます。同じ形状にならないように、輪郭線をいっそ無視してもいいかもしれません。


土台へは端を少し折り曲げてからボンドで貼り付けます。また幹を使わずに桜の枝部分だけを接着する事で「低木」を再現しました。

展開図はこちら。
紙で作ろう桜並木と線路

 

完成!

どうでしょう?紙の柔らかさが生きるジオラマが出来たと思いませんか?

カーブレールと、あと線路の左右の草に濃淡をつけたため、不思議と立体感が感じられるようになりました。


ペラペラの木ではありますが、多少の見降ろし視点でもなんとか耐えてくれます。


鉄道車両をおいてみたところ。どうでしょうか。ハッキリした色合いの気動車と淡い桜のコントラストでなんとも映える写真になっていると思いませんか?

 


視線を降ろすとこの通り。もっと桜の木を増やしてもいいかもしれませんね。

 


ちなみに裏側から見るとこんな感じに悲しいことになります。
そうそう、木がふらふらしてしまうのが嫌な場合は、ウレタンフォームや発泡スチロール等に線路シートを接着し、つまようじなどで補強した桜の木を刺すようにして固定してくださいね。

あとやっぱり樹木が面倒!という場合には鉄道模型用品を使うという手もあります。

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