離れた場所の味方と情報の共有を行う、いわゆる「通信」は有史以来、戦略・戦術上も最重要視されてきた要素の一つです。
古来は伝令や狼煙のような手段で行っていた通信も、技術革新により手旗や灯火、そして無線、衛星通信といった高速で広域に情報をやり取りできるように進歩しています。
ナーフ戦のような超至近距離の戦いでは無線通信という手段はそれほど役立ちそうにありませんが、やはり気分としては欲しくなるもの。実はナーフブランドからもトランシーバーが出ております。カラーリングもナーフらしいエリート色。
「ナーフブランド」と書いたのには理由がありまして、このウォーキートーキーはハズブロではなくアウトソーシング生産された商品なんです。メーカーはsakar社。電子機器や玩具を多く手がけるメーカーで外観違いのトランシーバーが他にも色々出ています。
単機能な玩具トランシーバー
安価な玩具トランシーバーということで機能的には非常に簡素です。ライセンス品ですのできちんとNERFロゴあり。
使用するのは9v積層電池(箱型電池)。性能は「通信距離300m、1chのみ」。周波数は明記されていませんが、アメリカの玩具トランシーバーということで49MHz帯になると思われます。
本体の下には落下防止のためのスリングやストラップを通せるフックがあります。本体はプラスチック製ですので玩具らしい軽さ。
左に電源、右に通話ボタン、真ん中にモールス信号ボタンとトランシーバーとしてはオーソドックスなもの。スピーカーとマイクは前面部のみ。
音量や感度の調整は出来ません。
背面には電波関係の注意や警告など。ポケットに引っ掛けられるようなフックがあるのがありがたいですね。ベルトに挟んで使ったり、後述するようにタクティカルベストにも入れられます。
実は日本では使用できません
ここまで紹介しといて何ですが、実はこのトランシーバーは日本では使えません。使った時点で電波法違反となります。
理由は簡単で技適マークがないんです。そもそも国内販売されていないモデルですので当たり前といえば当たり前ですが、日本で使える電波機器としての承認を得ていませんので電波を発するような使い方(電源ON)はアウトとなってしまいます。
そんなわけで使用レビューは出来ませんが、海外レビューを見た限りでは評価は散々な模様。ノイズが酷い、喋っても聞こえない、300mも電波が飛ばない…などなど。トランシーバーとしての機能を期待すると肩透かしを食うようです。
小道具としては一級品
一方、いわゆるモックアップとしてはかなり雰囲気の出るアイテムだといえます。
例えばナーフのタクティカルベストに装着した例。取り付けても気にならない軽さが良いですね。気分は特殊部隊でしょうか。ただ引っ掛けているだけなのでナーフ戦のような激しく動くシチュエーションでは落下しやすく、ストラップを使うといった工夫が必要になります。
国内でも販売されていますが、かなり高額になってしまっています。
米アマゾンでは2個セットで送料込み21ドル(7/31時点)。2人で分けると1人1300円くらいと考えると、案外と手の出しやすい価格なのではないかな、と思ったりします。