【レビュー】モジュラス バトルスカウト
サイズ・重量 | 全長47cm 重量1.1kg | 発売年
シリーズ メーカー |
2016
モジュラス ハズブロ |
初速 | 14m/s | 装填数 | ×10発 |
入手先 | 対応弾 | エリートダーツ |
★この記事は2019年にリライトしました。
モジュラス バトルスカウトって?
2016年に登場したカメラ付きのナーフです。かつて販売されていたECS-12カムの後継機種となるブラスターですが、エリートシリーズではなくモジュラスシリーズとして登場しました。
独特なハーモニカマガジン
バトルスカウトは従来のマガジンクリップではなく、ハーモニカ型のマガジンクリップ式となっています。
コッキングするごとにマガジンが横にずれていくという仕組みですね。
これがそのマガジン。バトルスカウト専用ですので他のナーフには使えません。まだ別売もなし。
装弾数は10発。エリートダーツでも吸盤ダーツでもエックスショットダーツでも使用可能。
そうそう、このマガジンを紛失すると本当に「何もできなくなる」ので、保管の際は一緒に収納するようにしましょう。
まず間違うことはありませんが、裏表がありますので本体とマガジンの三角が合うように差し込まねばなりません。
また左から右へスライドしますので、装着後は必ず右に寄せておきましょう。ロック機構もないのでマガジンはいつでも自由に動かしたり、抜去することができます。
装着イメージ。かなり横に出っ張りますのでこれをもって走り回るとどこかに引っ掛けそうですね。
一応、打ち切ったとしても脱落しないようにはなっています。
マガジンは引き抜かずにダーツを入れ、そのまま初期位置にスライドさせた方がリロードは楽です。
コッキングはポンプアクション式。フォアグリップを兼ねた独特な形状をしています。
案外と持ちやすくていい感じのグリップでして、親指を穴に入れてグリップを持つように構えます。マガジン送り出しの関係でしっかりと”戻す”操作をせねばなりませんので、特にこういう形状になったんでしょうね。
カメラは720pハイビジョン対応
恐らくバトルスカウトの本体はこちらのビデオカムだと思います。値段の配分も明らかにこちらが上のはず。
アクセサリレールに取り付けできるタイプのアクションカメラです。ガンカメラとも言いましょうか。
しかも取りつけ、取り外し可能ですのでレールのあるナーフなら装着可能。
カメラ性能は720pハイビジョンと旧作のカムに比べると大幅に進化しています。
動画の画質については後述。
動画モードと静止画モードを搭載。
ナーフ戦やシューティングゲームで戦闘風景を撮影、編集してSNSで共有するという使用方法が想定されているようです。
かなり重量があるアクセサリですので、取り付け後にダイアルを回して締め付けるようになっています。脱落には注意しましょう。
記録はSDカード対応。
一般的な安価なSDカードで大丈夫です。
背面は電池ボックスになっています。
…と、そうなんです。このカメラにはプレビューや動画を確認するモニターがないんです。
きちんと撮れているかどうかはSDカードを取り出し、パソコンなどで再生して確認するまでは何が写っているかわからないのです。
サイズについて
実はバトルスカウトって見た目のイメージと裏腹に結構大きいのです。
カメラ搭載ということで取り回しよく作られているのかと思いきや、実はかなり大柄な本体のガッチリ型ブラスターとなっています。
全長は47cm。
重量はカメラ無しで810g。カメラ込みで1.1kgくらい。
モジュラスECS10と同じくらいのサイズです。
カムとの比較。主観ですけどもナーフ形状としてはカムのほうが格好いい気がします。
。
バトルスカウトは更にマガジンが出っ張っていますので体感上のスケール感はかなりのものになります。
操作方法など
発射操作自体は非常に簡単で、ダーツを装填したらコッキングしてトリガーを引くだけです。
逆にカメラの方がちょっとややこしかったりします。
電源スイッチ=モードスイッチ
まず電源スイッチはスライド式です。
左が動画モード、右が写真モード。どちらかにスイッチを動かすと緑のインジケータランプが点灯します。これで録画OKのサイン。
真ん中の丸いボタンが録画開始・停止です。もしくはシャッターボタン。
1回押すとインジケータランプが赤く点灯します。もう一度押すと停止。ランプは緑に戻ります。
あとはこのSDカードをパソコンですとかカードリーダを使ってスマホやタブレットに取り込めばOKです。
画質は期待しないように
実はこのカメラは大きな欠点が有るんです。テスト動画を見ていただければ一目両全です。
その1、手ぶれ補正無し
今現在のアクションカムでは標準的な手ぶれ補正機能がありません。ガッツリ動くナーフ戦ではかなり致命的です。
コッキングごとに盛大に揺れる画面…酔いそうですね。
問題2、激しい高感度ノイズ
レンズやセンサーが小さい代わりに画素数が上がった分、室内だとノイズが盛大に出てくれます。おかげで動画は荒れ荒れに。
ごく普通の室内の写真を撮ってみました。白い壁紙なんですがザラつきが凄いですね。あとコントラストが低い…
その3、マイクの性能の低さ
指摘する人も多いのですが、マイク性能が非常に悪いので音割れが多々起こります。
逆にナーフの発射音、動作音はしっかり拾うのでそのままだと耳障りな動画になってしまうということに。
その4、プレビュー機能なし
そして最も致命的なのがこれ。モニターがないんです。
こういうアクションカムは事前に試し撮りしつつ本番に備えるというのが普通なのですが、バトルスカウトのカメラにはプレビューモニターがないのでその都度、パソコンやスマホで確認しなければなりません。細かい設置調整はほぼ不可能です。
ちなみに動画フォーマットはAVI(1280*720)となっています。編集しやすいのは助かりました。
もちろんいい部分も
もちろんいい部分もあります。例えばポンプアクション式であることとか。発売当時としてはモジュラスシリーズで初のポンプアクション式ということで期待されていました。連射しやすいですからね。
ただ後にメディエイターが出ちゃったのでその長所も埋もれてしまいまうことになります。しかもこちらは通常のマガジン式。
カスタマイズ例
バレルとストック、アクセサリレールがありますのでいろいろなカスタマイズができるのも強みです。
大柄な本体を活かして大き目のストックを取り付けるのが格好いいかもしれませんね。ポンプアクションですし軍用ショットガンのような具合に。
ストックブラスターとロングバレルキット、ドットサイトの組み合わせ。結構おおきなブラスターになります。
スペックなど詳細
初速:13~14m/s
初速は海外版、オレンジトリガーとしてはかなり控えめ。
室内で遊ぶにはこれくらいでも十分なのですが対人戦でと考えるとちょっと物足りない感じです。
使用ダーツ
入手方法
日本国内では未発売ですので米アマゾンで注文するか、並行輸入品を買う必要があります。
ちなみにこちらの色違いのものはカメラが付属しませんのでご注意を。
総評
ナーフの中ではかなりの問題児とも呼ばれるバトルスカウト。改良すべき点はたくさんありますけれど、こういう意欲作が出てくるのはファンとしては素直に嬉しいところです。
またこれでモジュラスは電動(ECS)、スライド式(リーコンMk2)、単発(イオンファイア)、ボルトアクション(トライストライク)、ポンプアクション(バトルスカウト)と一通りのコッキング機構が揃ったことになります。
なお、独特のハーモニカマガジンは別売りしていませんので大切に使いましょう。今後、同じハーモニカマガジンを使うナーフが出る可能性は低そうです。
今回、このようにどのナーフにも取り付けられるカメラが出たことは、販売側もyoutubeやツイッターなどのSNSユーザーをターゲットにしていることの証左であるといえます。
実際、ハズブロのプレスリリースでもSNSによる宣伝効果の高さについて言及されています
とはいえカメラ目的であれば普通のアクションカムを買って適当なクランプやタイラップで装着した方がいい絵がとれます。間違いなく。
個人的に言えば積極的にオススメしにくいいなぁ、とは思うナーフであるものの、新世代へ向けた商品理念については大いに賛同したいところです。