【レビュー】グロウラー
サイズ・重量 | 全長–cm 重量–kg | 発売年 | 不明 |
初速 | m/s | 装填数 | 27×発 |
入手先 | 米アマゾン等 | 対応弾 | エリートダーツ 吸盤ダーツ |
グロウラーって?
2019年に海外で発売されたリング状ブラスターである「D-Dart」ブラスターはご存知でしょうか。
シンプルな構造で連射機能を有しており、操作も簡単という事で着実にシェアを伸ばしているそうで、後継製品の発売も予定されているとのこと。
ただこのD-dartブラスター、OEM製品なのか正体不明の類似品が多量に出てきておりまして。
今回購入したのはその一つになります。
パッケージは玩具らしいデザイン
透明窓のついた、非常に玩具らしいデザインのパッケージです。
私は中国通販で買ったんですが、届いたものはベコベコにつぶれていました。写真は復元したもの。
パッケージを見た限りでは分かるのは、
商品名は「GROWLER」「Rapid Fire」と対象年齢は8歳以上用、あと電動であるという事ぐらい。初速や飛距離と言った表記はなし。
パッケージ裏面。こちらも情報が少なくって、玩具によくある警告表記などは無し。
本体は不思議な形状
本体はなんとも不思議な形状のソフトダーツガンです。銃身も装飾もなく、必要なもの以外を一切落としたような、まさに機能美ともいえるデザインかもしれません。
持ち手に円形の部品がくっついたような。銃というよりもシールドと言えそうなくらい。
構える場合はこうやって腕を突っ込んでグリップを握ります。
ちょうど円の中心、つまり重心が手首のところにありますので実際の重量よりも軽く感じられます。
握った感じはこう。ややグリップ部分が太いものの、トリガーがいい位置にありますので使い勝手が悪いということはなく。
対象年齢くらいの手の小さいお子さんでも扱いやすいとは思います。グローブなどを装着していても握りやすい感じなのは良いですね。
ただ、メインスイッチの位置だけはどうも使いにくいんです。いろいろ考えられたデザインではあるんでこれは本当に惜しい。
ちょうど前面部、銃身の下にメインスイッチがあるんです。トリガーには連動せず、ONにするとモーターが回り続ける仕様です。
つまり頻繁なONとOFFの切り替えが必要、と。
にも関わらず、握った状態では指が届きません。手が大きいと言われる私ですが無理に伸ばしても届かない位置になります。
ですので両手装備した状態でスイッチを操作するのは結構難しかったり。
あとお子さんですとスイッチ(銃口)をのぞき込むように操作してしまうこともありますので、やはりこの位置はあまり良くないような気がします。
後述しますが「安全装置」もあるのですが忘れてしまうこともありますしね。
フライホイール式の発射構造
発射機構は上面部、楕円形のカバーの中に集約されています。
構造自体はソフトダーツガンでは一般的なフライホイール、つまり回転する円盤でダーツを弾き飛ばす方式です。
赤い円筒形のフライホイールが見えるのがわかります。この部分が回転することで挟み込んだダーツを打ち出すというわけなんですね。
ホコリが付着して滑りやすくなったり、逆に汚れがついて粘着するようになると一気に射撃性能が落ちてしまいます。定期的に掃除してあげるのがおすすめです。
付属品は充電池とダーツ
実はこのグロウラー・ラピッドファイア、乾電池ではなく充電池式なんです。
リチイウムイオンバッテリーを使うタイプで、電池本体はグリップ部分に内蔵されています。容易に取り付け・取り外しが可能。
指で爪の部分を推してあげるとコード中央部の黒いコネクターが外れます。
工具などは不要です。
充電にはスマホ要充電器が必要
電源はUSB式。変換コードが付属しますのでスマホ用のアダプターに刺すだけで使えます。パソコンからでも給電可能かもしれませんが負荷がかかりそうなので避けたほうが良いかも。
バッテリーの規格は14500/500mAh 3.7vと一般的なもの。コネクターは2ピンタイプ。
バッテリーの取り付け
- グリップ部分の蓋を開ける
- ケーブルを引っ張り出す
- コネクタを合わせて接続する(向きがあります)
- バッテリーを丁寧に入れて蓋を閉める
バッテリーの外し方
- グリップ部分の蓋を開ける
- バッテリーを引っ張り出す
- コネクタをゆっくり外す(ツメを押しながら)
- ケーブルを戻して蓋を閉める
特に引っかかる場所はないとは思いますが、コネクタには向きがあるので逆方向に、無理にささないようにしましょう。
バッテリーの取扱には注意
リチウムイオンバッテリーは小型軽量で大容量というメリットがある反面、粗悪な製品では発火などの危険性があります。
子供向け玩具といえば安全性のために乾電池式が普通だと思うんですが、中国系玩具はどうもそのあたりは緩いようで……
一応、CEマーク付きのきちんとした製品であるとは思いますが。
前にやっている人がいてなるほどと思ったんですが、
「コーヒー粉の空き瓶などにいれて充電する」
という安全対策をしているサバゲーマーの方がいました。真似てみると良いかもしれません。
ダーツの装填について
ダーツの入れ方は特に決まりもなく、空いている隙間からどんどんと差し込んでいきます。
順番にダーツが飛んでいくわけですので、できれば隙間を開けないように装填したほうが「不発」がなくなります。逆に連射力が早いと感じるのであれば1個飛ばしで装填する小技も。
フル装填したい場合、モーター部分が邪魔にはなってしまいます。
そういう場合は指で赤いターレット部分を回転させましょう。
ちなみにダーツがいっぱいの状態でターレット部分を回転させるとダーツが押し出されてしまうんですが…
その場合はこのダイヤル部分を使います。クイッと下のようにネジってあげると。
ダーツの送り機構が動かなくなりますので、ターレットをモーターで回転させながらダーツを装填できるようになります。言い換えれば「安全装置」であるとも言えます。
逆に言えばダーツが発射されない場合はこのダイヤルを確認しましょう。
カスタマイズは不可
パーツを取り付ける部分がありませんのでアクセサリー類は一切使えません。
試射:28連の高速連射!
何はともかく動画を見ていただければ魅力が伝わるはずです。
結構な速度でダーツが飛んでいるのがわかりますでしょうか。連射力も高め。
ですのでそれを狙いをつけて撃つというよりも、適当に方向を合わせてばらまくというような使い方になりそうです。
交換ダーツはエックスショット用が使用可
付属ダーツだけでなくエックスショットダーツがそのまま使えます。
注意:ナーフダーツは使用不可(少し切ればOK)
ナーフのダーツは長さの関係で詰まってしまいますので使用不可。写真のように引っかかってしまいます。
逆に長さだけがネックになっていますので、少しだけ切れば使えるようにはなります。
記事は失念しましたが、過去にD-Dartブラスターのインタビューで「意図的にナーフとは異なるダーツ長にした」と答えられていました。
権利的な問題で事情があるのかもしれませんね。
※ナーフダーツはお尻の部分を少し短く切れば使えます
入手方法
最も手を出しやすいのは米アマゾンでしょうか。
これとは別に通販サイト、Aliexpressで購入可能です。最近はより進化して恐竜ブラスターになっているようですが。
どちらも定番商品ですので30ドル前後から購入可能です。
総評:工夫次第で何でも使えそうなブラスター
銃っぽくない部分で拒否反応を起こしてしまう部分は否めませんし、誰にでもオススメできるか?というと「うーん、人を選ぶかも」と答えるしかないブラスター。
そうそう、ナーフのダーツが使えないのでナーフ戦でも扱いにくいです。
発射部分が手元だけに完結しており、ライフルのような長物だとあちこち壁や家具に当ててしまいそうな子どもでも扱いやすいアイテムになっています。
それでいて28連射出来ますのでソフトダーツガンとしての魅力はたっぷり。
本体が比較的小さいということで、例えば盾を作って仕込んでみたりとか……
スポンジ剣などと組み合わせたガンブレード的なものとか……
あと、自動連射という強みを活かしてブービートラップ的なものも作れます。
素材として面白いかも?と思った人には触れてみて欲しいブラスターです。
幸いにも流通価格は控えめですので是非。