当サイトでも度々ニュースとして取り上げているんですが、ナーフと言えども結構痛い――特に最近は威力がアップしている――のでアイウェアと呼ばれるゴーグルのような防護具は必須になってきています。
最近出た海外のニュースより。
Eye specialist warns parents about dangers of Nerf guns
アルバート大の眼科医師はある事例を元に防護具の必要性を提言しています。
医師によれば、6mほどの距離から目を撃たれた40歳代女性が網膜裂傷になるという事例が昨年にあったそうです。
幸いにも傷はほぼ完治し、深刻な視力低下もなかったそうですが「早期に処置をしなかった場合には失明する事態になっていたかもしれない」と深刻な事態であったことを医師は警告しています。
そしてこのような事故を起こさないためにも保護具が必要だと提唱しています。
医師による安全ガイドラインは以下の通り。
- 見守りがいない状態で、子供だけでナーフやトイガンを使わせないこと
- 保護具の着用無くナーフを使わないこと
(フェイスマスク、もしくは目を覆うくらいのゴーグルを使うこと) - 顔や目を撃たないように教育すること
いっそ人に向けて撃たないよう制限すること
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なかなか厳しいガイドラインに思えますが、実はこれって取説で書かれている注意事項レベルだったりします。
例えばタカラトミー時代ですが説明書には以下のように書かれていました。
- 3歳未満の子供に触らせない
- 人に向けない、人や動物に向けて撃たない
- 銃口をのぞき込まない
といった感じ。ゴーグル着用については記載がありませんが「人に向けて撃たない」と書いている以上、目の保護を書くと矛盾するということなんでしょうか。
ただ実際には撃ち合いごっこをしたいものですし、どうしても子供だけで遊びたがるものです。ゴーグルを用意していたとしても面倒がって付けないこともありますし。
個人的なオススメは「環境に応じたデチューン」を
ナーフは「弱体化」という意味としてもつかわれるスラングでもありますが、そのナーフをさらに弱体化することで安全に使うことはできるのでしょうか。特に自宅で遊ぶようなとき、至近距離で撃ち合うことが想定されるときはどうしましょうか。
例えばエアガンではレギュレーションに適応するために減速アダプターというものがあります。これをつけることで初速を抑えることができるというものです。
減速アダプターは密閉した筒(銃身)に空気の蓋を作って減速するという原理となっています。調整可能ですので大変便利なアイテムです。
一方、密閉されない銃身を持ち、またモーターの回転や空気圧で弾き飛ばすナーフではこのような減速アダプターは使用できません。スプリングを柔らかいものに変える、電動式ならモーターへの動力配線に抵抗を入れるといったことが思いつきますが、分解やパーツが必要ですのでなかなかハードルが高いのは事実。
ですので別の方法で威力を抑えることが必要となります。
その一つの方法がこれです。
軽量化ダーツで痛くないように
本来はよく飛ぶように設計された重量バランスになっているダーツを分解し、あえて軽量なスポンジ部分だけ使うという方法です。
非常に軽量になりますので当たっても痛くなくなります。もちろん飛距離もまた非常に短くなってしまいますが。
代わりにまともに飛ばなくなります。あと場合によっては詰まる可能性があります。先込め式ナーフを使うようにしたほうがいいでしょう。
エリートダーツの場合。
弾頭なしダーツでも発射可能。
飛距離は2~3mくらい。どこへ飛ぶかわからないというレベルにまで精度も落ちます。
メガダーツの場合
メガダーツでも試してみました。
タクティカルショットガンでも一応は発射可能ですが、装填機構の関係でダーツは1発ずつになります。
こちらはさらに飛距離が落ちました。ポロッという感じ。
2mというような。超近接戦闘にしか使えないレベルです。
結果として
例えば部屋の一室だけでバリケードごしに撃ち合うような場合(交戦距離1~2mとか)はこの弾頭なしダーツは適任だと思います。この距離だと普通のダーツでは当たると結構痛いものです。でもこのスポンジだけのダーツでしたら密着するような距離から当たっても痛みがほとんどありません。
これなら子供同士で遊んだとしてもダーツに起因するような怪我は起こらなさそうです。もちろん目に直接当たることは避けるべきではありますが、安全性という点では大きく向上しているのではないかな、と思います。
先端のゴムを引き抜くだけの簡単な改造です。お子さんと遊ぶとき、もし捨てるようなダーツがあれば是非。
そうそう、本来は硬くて使いにくい安価な互換ダーツも、スポンジ部分だけ使うのであれば十分に遊べるかもしれませんね。